厚生労働省はこのほど、平成30年度「能力開発基本調査」の結果をまとめた。

この調査は、平成29年度1年間の企業の教育訓練費用、事業所の教育訓練状況、労働者の能力開発状況などについて実施している。調査対象は、常用労働者30人以上規模の企業、事業所及び当該事業所に所属している労働者で、企業調査は約7300企業(有効回答率57.6%)、事業所調査は約7200事業所(同65.5%)、個人調査は約2万3000人(同54.1%)に行っている。

調査結果をみると、教育訓練の実施状況は、OFF-JTを実施した事業所割合は、正社員では75.7%(前回平成29年度調査75.4%)、正社員以外では40.4%(同38.6%)となっている。また、計画的なOJTの実施率は、正社員では62.6%(前回63.3%)、正社員以外では28.3%(同30.1%)となっている。

OFF-JTに費用を支出した企業割合は52.9%(前回52.9%)となっており、支出した費用の労働者1人当たり平均額は1万4000円(同1万7000円)となった。

OFF-JTに支出した費用について、「過去3年間」の実績と「今後3年間」の見込みを比較すると、正社員では、「増加」とする企業割合は「過去3年間」が25.1%、「今後3年間」が36.6%、正社員以外では、「増加」とする企業割合は「過去3年間」が9.7%、「今後3年間」が19.3%となっている。

自己啓発支援に費用を支出した企業割合は27.8%(前回26.7%)となっており、支出した費用の労働者1人当たり平均額は3000円(同4000円)となった。

自己啓発支援に支出した費用の実績と見込みをみると、正社員では、「増加」とする企業割合は「過去3年間」が12.1%、「今後3年間」が27.9%、正社員以外では、「増加」とする企業割合は「過去3年間」が4.3%、「今後3年間」が13.8%となっている。

企業が重視する教育訓練対象者の範囲をみると、正社員に対しては、「労働者全体を重視する」またはそれに近いとする企業割合が58.6%(前回59.3%)、「選抜した労働者を重視する」またはそれに近いとする企業割合が39.9%(同40.0%)となった。

自己啓発の実施状況をみると、平成29年度に自己啓発を行った者の割合は、労働者全体では35.1%、正社員では44.6%、正社員以外では18.9%となっている。

自己啓発を行う上で何らかの問題があるとした労働者割合は、労働者全体では76.4%、正社員では79.9%、正社員以外では70.5%となった。

自己啓発に問題があるとした労働者の問題点(複数回答)としては、正社員、正社員以外ともに、「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」(正社員59.3%、正社員以外36.7%)が最も高く、次いで、正社員では「費用がかかりすぎる」(27.9%)、正社員以外では「家事・育児が忙しくて自己啓発の余裕がない」(35.5%)となっている。